加藤シゲアキさん著書の『オルタネート』が直木賞にノミネートされ、話題になっています。
加藤さんといえば、男性アイドルグループ・NEWSのメンバーですが、最近では小説家としても人気で、話題作を沢山書かれています。
今回は、そんな加藤さんの『オルタネート』の評価や口コミ、他の小説についてもご紹介していきます。
目次
加藤シゲアキのプロフィール

- 生年月日:1987年7月11日(33歳)
- 出身地:大阪
- 身長:175cm
- 大阪府豊中市出身。
- 愛称は、シゲ。
- 青山学院大学法学部卒業。
- 男性アイドルグループ・NEWSのメンバー
【直木賞ノミネート】加藤シゲアキの感想
著書『オルタネート』が「第164回 直木賞」の候補に選出されて、作者の加藤シゲアキさんは会見で次のように話しています。
「びっくりしましたね。作家にとってあこがれの賞。いつか候補になってみたいと思っていましたが本作でなれるとは思っていなかった。
いまいち信じられない。ピンとこなかった」と素直な心境を語っています。
また、「いつも全力でやってきたので、運が良かったと受け止めるようにします」と謙虚な姿勢を見せています。
ノミネートされた理由については、「まったく分かりません! 本当にわからない」と苦笑いしていますので、本当に直木賞ノミネートに驚いていることが伺えます。
「自分はジャニーズ事務所に所属しているから小説デビューができた。
本来なら新人賞を獲ってから書くのが通例なのにタレントだから本を出せたことが引け目で、文学賞にお邪魔しているという感覚があった。
ちゃんと作家と名乗っていいのかずっと迷いがあった」とタレントゆえの葛藤を抱えていたが、今回のノミネートで「多少は認めていただけたのかなと思っている」と少し安堵した表情をみせた。
ジャニーズでも芸人さんでも、最近は小説を書いたり、絵本作家になったり、皆さんとても精力的に活動されている人が多いですよね!
実力がなければ当然小説家としてはやっていけないので、「タレントだから」と引目に感じる必要はないのではないかと思うのですが…。
むしろ話題性があるので、活用しながら実力を高めていけば良いと思うのです。
その方が応援したくなります!
「いままでは読者として選考を楽しみにしていたけど、まさか選考される側になるとは。考えれば考えるほどドキドキしてきた。
選考委員の方が厳しいのも承知している。
ここは煮るなり焼くなり、という覚悟です」。
受賞したいかについては「あまり考えていない。ここまで来られただけでもう充分。淡々と過ごしたい」とコメントしています。
来年1月の結果がとても楽しみですね。
小説「オルタネート」の内容と評価
「オルタネート」の内容

『オルタネート』は前作から3年ぶりとなる新作長編。
高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート」が必須のウェブサービスとなった現代が舞台という設定で、若い世代にも親しみやすい内容ではないでしょうか?
一部内容をご紹介します。
調理部部長で品行方正、しかし、あるトラウマから人付き合いにコンプレックスを抱える蓉(いるる)。
母との軋轢(あつれき)を機に、絶対真実の愛を求め続けるオルタネート信奉者の凪津(なづ)。
高校を中退し、かつてのバンド仲間の存在を求めて大阪から単身上京した尚志(なおし)。
出会いと別れ、葛藤と挫折、そして苦悩の末、やがて訪れる「運命」の日。
3人の未来が、人生が、加速する――。
悩み、傷つきながら、〈私たち〉が「世界との距離をつかむまで」を端正かつエモーショナルに描かれている。
SNSの存在に翻弄されていく若者たちの姿を繊細かつエモーショナルな筆致で描いている作品だそうです!
これは絶対読んでみたいですね!
「オルタネート」の評価やネットの口コミ
ネットの口コミでもかなり好評のようです!
主人公の三人は互いを知らないが、一つの高校を舞台に彼らの物語がオルタネート(=交互に繰り替えされる)しながら流れるように繋がっていく。登場人物がクロスオーバーする、こういう群像劇は大好き。部活、バンド、アプリ、文化祭、恋、友情…と青春要素が盛り沢山。彼らの悩みや葛藤は大人からすると些細なものかもしれないが、瑞々しく爽やかで、親心と懐古を同時に味わいながら楽しんだ。SNSと対面の繋がりの差異が繊細に描かれているのも面白い。
キュン通り越してギュン!青春の濃縮還元ジュースみたいな作品。
なんて爽やかな読後感! それがまず思ったことでした。瑞々しくて、眩しくて、そして繊細で。ここにまさに青春がありました。徐々にスピードが増していった疾走感が個人的にとても好きです(祝祭の辺りがもう最高!)。狙い通り、若者の掌の上できっと転がされているんだろうなあと自覚しつつ、ドキドキする気持ちが加速していくのが心地よかったです。
とにかく青春を感じることができる作品のようです!
ドキドキ・キュンキュンしたい方は是非読んでみるといいですね。
高校生の青春群像劇で、著者の長編の中では一番好き。渋谷サーガ三部作と比べて、いい意味で肩の力が抜けた筆致が心地良かった。3組の友情、恋愛、部活の話が緩く繋がりながら進むが、22章「祝祭」で一気に盛り上がる構成も上手い。音楽の描写は得意分野だと思うが、料理についても詳しいことに驚いた。高校生だけが入れるマッチングアプリ「オルタネート」が遺伝子レベルの相性を提供する設定も今風で、朝井リョウ作品を彷彿とさせるが、こちらは読後感が爽やか(笑)。小説新潮での連載は大変だったのでは。これからの著者の飛躍を感じる作品。
また、この小説も好きだけど、次回作に期待を寄せられるようなコメントもありますね。
一つ一つの台詞から伝わってくる真剣さに、大人として見てきた汚いものと、それでも信じているきれいなものとで描かれていると感じました。
料理と園芸と音楽とSNS。綺麗な文章でお洒落な印象。これなら学校図書館も大丈夫!コラボ給食にも使えそう、とホクホク。高校生たちが成長していく姿が爽やか。
この作品は高校時代ならではの輝きや葛藤がしっかりと切り取られた青春小説だと感じた。
主人公の3人が子供から大人になっていく狭間の、青春時代特有の不安や葛藤、心の動きなどが昔の自分を思い出させてくれて大人でも楽しめる内容ではないでしょうか?
もちろん、青春真っ只中の高校生にもおすすめな小説のようですね!
口コミを見るだけでもかなり興味をそそられます。
インタビューでも加藤さんは、このように言っています。
「いままで以上に若い読者に本を読んでほしい、楽しんでほしいと思って書いた。
読書の楽しさが伝えられたら、と意識していました。
賞よりも楽しい作品を書こうと思っていた。
やっぱり楽しくないと読みたくないじゃないですか。」
とにかく読者が楽しめる小説ということで、誰もが経験している青春時代を選んで作ったのかもしれませんね。
加藤シゲアキの他の小説
加藤さんはアイドルとして活動しながら2012年1月に『ピンクとグレー』で作家デビューし、以後沢山のヒット作を生み出しているんです!

【ピンクとグレーのあらすじ紹介】
大阪から横浜へ越してきた小学生の河田大貴は、同じマンションに住む同い年の鈴木真吾と出逢い、中学高校大学と密接した青春時代を送る。高校生になった二人は、雑誌の読者モデルをきっかけにバイト替わりの芸能活動をスタート。大学へ進学した二人は同居生活を始めるが、真吾がスターダムを駆け上がっていく一方で、エキストラから抜け出せない河田だけが取り残されていく。やがて二人は決裂。二度と会うことのない人生を送るはずだった二人が再びめぐり逢ったその時、運命の歯車が回りだす…。
『閃光スクランブル』

人気アイドルグループ、MORSE(モールス)に所属する亜希子は、自らのポジションを確立できず葛藤している。同期の卒業、新メンバーの加入と、亜希子を追い込む出来事が立て続けに起きる中で、年上のスター俳優・尾久田との不倫に身を任せていた。そのスクープを狙う巧。彼は妻を事故で亡くして以来、作品撮りをやめてパパラッチに身を落としていた。巧と亜希子が出逢った夜、二人を取り巻く窮屈な世界から逃れるため、思いがけない逃避行が始まる。互いが抱える心の傷を癒したものとは——。
『Burn. ―バーン―』

人間らしい心を失ってしまった天才子役・レイジは、魔法使いのようなホームレス・徳さん、愛に満ちた気さくなドラッグクイーン・ローズと、渋谷の宮下公園でめぐり逢う。媚びることなく自らの力で生きている彼らに触れ、レイジの心は溶け始める。次第に家族のようにお互いを慈しむようになり、幸せな時は永遠に続くかと思われた。だが無慈悲で冷酷な力が3人に襲いかかり、レイジはただひとつの自分の居場所であった宮下公園から引き離されてしまう。
『傘をもたない蟻たちは』

溺れるほどの孤独に心が震える NEWS・加藤シゲアキ初の短編集。
『チュベローズで待ってる(AGE22・AGE32)』

「ホスト、やるやんな?」
就活に惨敗し、自暴自棄になる22歳の光太の前に現れた、関西弁のホスト・雫。
翌年のチャンスにかけ、就活浪人を決めた光太は、雫に誘われるままにホストクラブ「チュベローズ」の一員となる。
人並み外れた磁力を持つ雫、新入りなのに続々と指名をモノにしている同僚の亜夢、ホストたちから「パパ」と呼ばれる異形のオーナー・水谷。そして光太に深い関心を寄せるアラフォーの女性客・美津子。ひとときも同じ形を留めない人間関係のうねりに翻弄される光太を、思いがけない悲劇が襲う——。
「渋谷サーガ」3部作で知られる加藤シゲアキが、舞台を「新宿」に移して描き出す新境地ミステリー。
2020年3月には初のエッセイ集『できることならスティードで』を刊行。
広義の”旅”がテーマとなる、加藤シゲアキ初のエッセイ集。
大阪やパリ、スリランカ旅の話から、学校に行く意味を考える「小学校」、2019年7月に亡くなったジャニー喜多川氏との邂逅を綴った「浄土」など、本書の”旅”は、何気ない日常生活から深い思索の底まで多彩。
「小説トリッパー」掲載の14編をまとめ、さらに単行本のための書き下ろしとして、連載と同形式のエッセイ1編とあとがき、および[intermission(小休止)]となる掌編小説3編を収載する。
沢山の人気作品がありますが、今回直木賞にノミネートされた「オルタネート 」は特に好きだと言う意見もありますので、加藤さんの小説を読んだことがない方はまず「オルタネート」から読んでみると良いかもしれません。
最後に
加藤シゲアキさんの『オルタネート』の評価はネットでもとても良いものばかりで、読んでみたくなりますね!
第164回芥川賞・直木賞」の選考会は来年1月20日午後3時から、東京・築地「新喜楽」で行われるようです。
発表を楽しみしています!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。