2021年4月、フジテレビの女性アナウンサーに「ステルスマーケティング(ステマ)」の疑いが浮上し、局内で調査を受けていることが報じられました。
ステマって最近よく聞く言葉ですが、その意味や何がいけないのか?
ちゃんと分かってなくて今回調べてみました!
法律違反(違法)ではないという事例もあると分かりましたが、何故芸能人などがステマをすると大騒ぎになるのか?
問題視される理由についても詳しく書いてみたいと思います。
目次
ステマの意味は?
ステマ(ステルスマーケティング)とは、宣伝だということを、消費者に悟られないように宣伝する行為です。
ステマは大きく分けて2つの手法があります。
①口コミサイトやショッピングサイトに業者が一般人になりすまして、評価を書き込んだりする方法
これに当たるのが、「食べログ事件」。
口コミサイトに業者が高評価を複数投稿してランキング操作をしていたことがニュースになりましたね。
②芸能人やインフルエンサーなどの影響力がある人が宣伝であることを明記せずにブログやSNSで商品を紹介する方法。
有名な事件に「ペニオク事件」があります。
ステマの何がいけないのか、これら有名な事件を振り返りながら、以下にまとめました。
ステマは何がいけないのか?過去の事例3選
2012年のペニーオークション(ペニオク)事件


インターネットオークションのサイトで詐欺行為が行われていた事件。
「ペニーオークション」のサイトである『ワールドオークション』で、入札者が落札した商品を入手できず、手数料を騙し取られていたことが発覚し、運営会社の社員が詐欺容疑で逮捕された事件
引用:exciteニュース
このペニオクでステマをしていたとされるのが、タレントのほしのあきさんや熊田曜子さん、ピースの綾部さん、菜々緒さん、安田美沙子さん、小森純さんなどの名前が上がっています。
ブログで、商品を格安でゲットしたと嘘の紹介記事を書いていたことが判明して、当時ニュースに。
謝礼金を受け取った芸能人もいて、詐欺事件の片棒を担いだなどと批判の対象となりました。
2012年の食べログ事件

飲食店のランキングサイトである「食べログ」での口コミ評価を良くする為に、お店が業者にお金を払い、高評価の口コミをしてもらうというというもの。
飲食店に好意的な評価を投稿し、ランキングを上げる見返りに金銭を受け取る業者が昨年12月時点で39社いたことが明らかになった。
引用:東洋経済オンライン
景品表示法では「当店の鶏料理にはすべて宮崎産地鶏を使用」と書かれていながら、実際には使用していなかった場合、行政処分の対象となるそう。
しかし、「おいしいことが正しいか正しくないかは主観だから、これで問うことは難しい」と言われていました。
お店を選ぶ時に多くの人が参考にしていた食べログですが、業者による意図的な評価をしていたとなれば、その信用性がなくなります。
食べログサイトだけではなく、ネット業界全体に悪影響があるのです。
2019年12月アナ雪漫画事件

映画『アナと雪の女王2』公開後、7人の漫画家が12月3日にTwitterで“感想漫画”を投稿。同時に、同じハッシュタグで、丹念に書き込まれた感想漫画が投稿されたことから「これはステルスマーケティングではないか」との指摘が相次いだ問題
引用:東洋経済オンライン
その後、ウォルト・ディズニー・ジャパンが謝罪文を発表しています。
報酬ありのマーケティング施策であったことが明らかになっています。
報酬を貰ってPRしたにも関わらず、それを隠してあたかも第3者のふりをして、感想を広める行為をしたことが、問題となっています。
法律違反?問題視される理由

日本ではステマ自体を直接規制している法律はありません。
しかし、景品表示法や軽犯罪法に抵触する場合があります。
日本においては、消費者庁は2011年に景品表示法のガイドライン「インターネット消費者取引に係る、広告表示に関する景品表示法上の問題点、及び留意事項」を公表しており、その中で口コミ情報について、事業者が口コミサイトやブログに口コミ情報を自ら掲載し、または第三者に依頼して掲載させ、その口コミ情報がその事業者の商品・サービスの内容または取引条件について、実際のもの、または競争事業者に係るものよりも著しく優良、または有利であると一般消費者に誤認されるものである場合には、景品表示法上の不当表示として問題となるとしている。
また、実際には購入していないのに購入したと体験談を偽って口コミサイトやブログに掲載する行為は、「人を欺き、又は誤解させるような事実を挙げて広告をした」に該当するとして軽犯罪法に抵触する可能性がある。
引用:ウィキペディア
例→インフルエンサーに使用していない商品をお気に入りと虚偽の宣伝をさせるというのは、商品について「著しく優良であると誤解させるような内容」となり、違法です。
アナ雪事件は法律違反ではないかも?
そうすると、アナ雪事件は違法ではないように思うのですが、どうなんでしょうか?
PRと隠して感想を述べているけれども、映画自体の評価は個々の感想ですから、「虚偽の行為」でもなく「著しく優良であると誤解させるような内容」でもないかと。
食べログ事件は法律違反になる?
食べログ事件については、美味しいか美味しくないかは個人の評価だから、これが法律違反になるのかは難しいということになっていました。
しかし、業者が意図的に評価を変える口コミをしていたので、「著しく優良であると誤解させるような内容」となるのでは?
そうすると違法ということになりますよね。
この辺りが曖昧なところなのでしょう。
問題視される理由
ステルスマーケティングは、モラルの観点から、しばしば消費者団体などから非難を受ける。また「やらせ」が発覚すれば、企業は消費者からの信用を無くす。
このように、ステルスマーケティングは、自身の身元や宣伝が目的であることを隠して行われることにより、消費者をだます面や消費者に不利益をもたらす面を持つため、国家によっては法律により規制されている。
引用:ウィキペディア
ステマは、消費者を騙すことになります。
インフルエンサーなどによる虚偽の記載や誇張した記載によって、消費者が騙されること。
ステマが横行すれば、インターネット業界が不信感だらけになってしまうこと。
このことが問題視される理由です。
では、商品をPRする時に気をつけることは何でしょうか?
ステマにならない為に気をつけること
①PRであるということが分かるようにすること。
②嘘の表示や根拠のない表示は避けること。
インフルエンサーなどイチ個人が発信することも増えてきています。
自分がステマをしないように気をつけたいですね。
https://y-yuuminn.com/stem-hujiterebi-anaunnsa-dare/
https://y-yuuminn.com/ebibarayuuka-sutema/
まとめ
⭐︎ステマ(ステルスマーケティング)とは、宣伝だということを、消費者に悟られないように宣伝する行為。
⭐︎ステマの方法は主にこの2つ
- ①口コミサイトやショッピングサイトに業者が一般人になりすまして、評価を書き込んだりする方法
- ②芸能人やインフルエンサーなどの影響力がある人が宣伝であることを明記せずにブログやSNSで商品を紹介する方法。
⭐︎日本の法律では、ステマを直接取り締まることはできないが、景品表示法や軽犯罪法に抵触する場合がある。
⭐︎問題視される理由
- インフルエンサーなどによる虚偽の記載や誇張した記載によって、消費者が騙されること。
- ステマが横行すれば、インターネット業界が不信感だらけになってしまうこと。
⭐︎ステマにならないようにするには
①PRであるということが分かるようにすること。
②嘘の表示や根拠のない表示は避けること。